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Interview

医療従事者インタビュー

教えて、黒須さん!

Vol. 05
「ベトナムの感染対策アイテム。」

感染管理の専門資格である感染管理認定看護師であり、感染制御学の博士。 海外での活動経験もある黒須一見さんのインタビュー連載第二弾。 第5回目のテーマは、ベトナムの感染対策アイテムについて。 現地の気候や暮らしぶりもふくめて、紹介していただきました。

profile

黒須一見

Hitomi Kurosu

感染管理認定看護師 国立国際医療研究センター 客員研究員 1990年より看護師として勤務。2005年に感染管理看護師(CNIC:Certified Nurse in Infection Control)の資格を取得。2008年から5年間大学院に通い、修士・博士課程修了。2017年から2019年にかけて、ベトナムの医療施設において感染に関する運営管理・管理能力向上支援プロジェクトに参画。

2020年8月7日(金)

vol. 05

ベトナムのワークライフバランス。

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ベトナムのマスクは青い!

ベトナムで使っている感染対策アイテムを紹介します。まずは、病院でつかっているポピュラーなマスク。日本のものよりずいぶん青いですよね。日本でもブルーのマスクは使われますがもっと薄いブルー。

ベトナムの人はこの青いマスクを路上でもつけて歩いています。グレーの色味のものもあります。白いマスクは少ないですね。日本は白が衛生的ということで、白が多いですけど、こちらではあまり見かけません。

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バイク天国ベトナム。排気ガス対策としてもマスクは必須。

なんといってもベトナムはバイク天国。バイク保有世帯数はなんと脅威の86%!バイクはベトナム人の生活には欠かせないものですね。そこで必須になるのがマスク。バイクの数が多いので排気ガスがすごいんです。私も今こそ慣れましたが、暮らし始めた最初の時期は喉をやられてしまいました。

バイクに乗る人のほとんどの人は派手な布マスクを着用しています。街中で100円くらいで売られています。日本でつけて歩くには派手すぎるかもしれませんが、寝る時の乾燥対策にはぴったりなんじゃないかなと思っています。


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紫外線対策としても重宝されているマスク。

ベトナムでは排気ガス対策と並ぶくらい、紫外線対策も必須です。女性たちは日焼けしたくないということで、顔にマスク、腕も布でおおい、ばっちりガードしています。布製のマスクで、目の下から首下のデコルテの部分までデローン! と布で覆うタイプのものもあるんですよ。

ちなみに日焼け止めは現地で売られているものの品質が良くないから塗りたくないとのことで、布やマスクでおおうのが基本のようです。アシスタントが「今日は皮膚ガンになる一歩手前のレベルの日差しですね!」なんてことを言うような日常。私は日本製の日焼け止めを使って対策。帰国するたびにドラッグストアで大量買いしてベトナムに持ち帰るようにしています。

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外食時はお手拭きで箸やスプーンを拭くのが常識?

常時持ち歩くものとして必須なのが、ウェットティッシュ。
日本に比べて様々なところが不衛生なので、外でご飯食べたりする時は必ず必要になります。お店で使うと有料の場合が多く、10円〜20円くらいで販売されています。カジュアルな食堂のような場所には置いていないので必ず持参。手を拭いたり、お箸やスプーンを拭くのに使っています。

ちなみに何が汚いかというと、お皿やカトラリーを洗っている水がキレイではない可能性が高いんですね。
屋台のものは食べちゃいけないと言われることもありますが、食べ物そのものは熱を通しているので大丈夫だったりするのですが、お皿やカトラリーがキレイではなかったりするので注意が必要なのです。ちなみに、日本に帰った時に、いつもの癖でスプーンを拭いたりしてしまうことも。お店の人に失礼にあたるので、気をつけるようにしています(笑)

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(Vol.06へつづく)